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伊方原発に関する知事メッセージ(平成26年)

ページID:0014982 更新日:2014年10月16日 印刷ページ表示
伊方原発に関する知事メッセージ(平成26年)
日付 内容
平成26年10月16日 訪問対話活動の結果報告について
平成26年9月10日 伊方発電所の基準地震動引き上げについて
平成26年7月29日 伊方発電所における緊急時対策所の追加設置について
平成26年7月28日

全国知事会における「原子力発電所の安全対策及び防災対策に対する提言」について

平成26年10月16日 訪問対話活動の結果報告について

 10月16日、四国電力から、今年9月から10月にかけて実施した訪問対話活動の結果報告がありましたので、お知らせします。

 この訪問対話活動は、福島第一原発事故後、地元説明に真摯に取り組むよう求めた私からの要請を受け、四国電力が伊方原発から20km圏内に拡大して実施しているものであり5回目となります。

 今回は、現在国の原子力規制委員会で進められている伊方3号機の新規制基準適合性審査の状況や、伊方発電所の地震・津波対策等について、圏内約28,000戸を訪問(在宅率52%)し説明を行ったところ、63%の方が一定の理解を示され、また、5%の方からは厳しい意見をいただいたとのことでした。

 具体的なご意見としては、「使用済み燃料の処分が決まっておらず不安。将来は原発をなくすべき。」といったものがある一方、「原子力はない方が安心だが、あるものは仕方ないので安全にお願いしたい。」、「国の基準をクリアした上で、地元経済のために早く再稼働してほしい。」などがあったということです。

 県からは、四国電力に対し、今後とも、安全対策に万全を期すことはもとより、訪問対話活動を継続的に実施し、安全対策の取り組みなどについて、より一層丁寧な説明を積み重ね、県民の安心醸成に努めるよう要請いたしましたので、ご報告申し上げます。


平成26年10月16日
愛媛県知事 中村 時広

平成26年9月10日 伊方発電所の基準地震動引き上げについて

 9月9日、四国電力千葉社長から、伊方発電所の安全対策上最も重要な事項の一つである基準地震動について、中央構造線断層帯を震源とする地震動を、一層の保守性、安全性を確保する観点から、現行の570ガルから600数十ガルに引き上げる方針を固め、今後、原子力規制委員会の審査会合において説明していくとともに、基準地震動に対しては設備の設計レベルで基準をクリアする必要があり、今回の変更によって、一部の設備で設計上の基準値を満足しないおそれがあるため、そのような設備については耐震性向上工事を実施していくとの報告を受けました。

 また、福島第一原発事故発生直後から私が求めている国の基準を上回るさらなる揺れ対策では、安全上重要な設備134機器について実力ベースで1000ガルに耐え得る設備とする対応は完了済みであるが、基準地震動の変更に合わせて、新規制基準対応として新たに設置した重大事故対処設備等のうち、安全上重要な機能を有する設備にも拡大するとの報告もありました。

 私からは、基準地震動については、安全性を確保、向上していくうえで非常に重要なテーマであり、原子力規制委員会の審査に真摯に向き合い、一層の努力をしていただくとともに、県としても、国と並行して伊方原発環境安全管理委員会原子力安全専門部会において確認をすることから、進捗のあった場合は速やかに詳細を報告していただくよう強く要請いたしました。

 また、概ね1000ガルに耐え得る設備とする対応につきましては、県と四国電力との約束事であり、しっかりとした対処を要請したほか、対象となる設備の範囲拡大についても、対応の詳細を原子力安全専門部会に必ず報告するよう求めました。

 私の要請を受け、四国電力千葉社長は、一つの基準に収まればそれだけで良しとするのではなく、安全・安心のためには先見的、自主的な対応が必要だと思っており、新たな知見が出てくれば、これを先取りして実施するという姿勢で今後とも臨んでいくと表明されました。

 県としては、県民の安全・安心のため、四国電力には引き続き伊方発電所の安全性の向上に取り組んでいくよう求めてまいります。


平成26年9月10日
愛媛県知事 中村 時広

平成26年7月29日 伊方発電所における緊急時対策所の追加設置について

 7月24日、四国電力から、新規制基準適合性審査において基準地震動を見直す中で、「震源を特定せず策定する地震動」(620ガル)を新たに追加して評価した場合、伊方発電所の安全性に資する設備である緊急時対策所の基礎部分の一部において、新規制基準への適合が難しいことが判明したため、早急な対応が必要と判断し、今後の基準地震動の変更にも対処できるよう1000ガルの揺れにも十分耐えうる同施設を追加設置することとしたとの連絡を受けました。

 私は、常々、四国電力に対して、伊方原発の安全性確保に向け必要なものは直ちに対応するよう求めるとともに、福島第一原発事故を受けて、国の基準を上回るさらなる揺れ対策を要請してきたところであり、このたびの追加設置は、これらを踏まえた自主的な取り組みと考えております。四国電力においては、十分な強度を持つ緊急時対策所をしっかりと建設していただきたいと思います。

 伊方3号機については、現在、基準地震動等を含めた新基準適合性審査が進められているところであり、県としては、今後とも、国の審査状況を踏まえながら、今回の件も含め、伊方原子力発電所環境安全管理委員会原子力安全専門部会において安全性を確認していきたいと考えております。

 伊方3号機の再起動については、かねてから申し上げているとおり、安全性はもちろんエネルギー政策上の必要性も含めた国の考え方、四国電力の取り組み姿勢、地元の理解の3条件により総合的に判断することとしており、国の明確な方針が示されていない現段階では、白紙であることに変わりはありません。


平成26年7月29日
愛媛県知事 中村 時広

平成26年7月28日 全国知事会における「原子力発電所の安全対策及び防災対策に対する提言」について

 7月15日、16日に佐賀県で開催された全国知事会議において、「原子力発電所の安全対策及び防災対策に対する提言」に関し活発な議論がなされました。

 私からは、原子力発電の再起動の有無にかかわらず切迫した重大な課題について、2点提起いたしました。

 まず、使用済燃料の処理の問題です。使用済燃料プールは、全国いずれの原発も満杯に近い状態であり、伊方原発でも10年もたない状況にあります。さらに、プールが満杯になっても持っていく所がないという、非常に逼迫した状態です。これは、ひとえに使用済燃料の最終処分場がいまだに決まっていないことが原因であり、原子力発電をエネルギー政策の柱としてきた国は、国民の理解を得ながら、早急に最終処分方法を確立する必要があります。

 もう一点は、原子炉の廃止技術の問題です。我が国の原発は、伊方1、2号機を含め、運転開始後30年を超えているものも多く、いずれ次々と原発の廃炉に直面することは必至であります。日本では、これまで加圧水型及び沸騰水型の原子炉の廃炉実績はなく、国が責任を持って、それぞれの廃炉技術を並行して確立していかなければ間に合わない時期にさしかかっています。

 こうした私の発言に対しては、他の原発立地県や近隣県の知事の皆さんからも賛同をいただき、認識を共有したところであり、引き続き、全国知事会とも一体となって、原子力発電所の安全確保はもとより、原子力を取り巻く喫緊の課題について、国に対し責任ある確固とした対応を求めてまいりたいと考えております。

 

平成26年7月28日
愛媛県知事 中村 時広


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