ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 企画振興部 政策企画局 > 広報広聴課 > 平成29年度5月知事定例記者会見(平成29年5月11日)の要旨について

本文

平成29年度5月知事定例記者会見(平成29年5月11日)の要旨について

ページID:0011244 更新日:2017年5月12日 印刷ページ表示

日時:平成29年5月11日(木曜日)

 11時09分~11時30分

場所:知事会議室

 

(あいテレビ(幹事社))

 伊方原発で事故が発生した際の避難路としても期待されている大洲・八幡浜道路の工期について、先日大幅に延長するという発表があったが、あらためて知事の所感はどうか。

 

(知事)

 この大洲・八幡浜道路は、災害時における「命の道」としての重要性、それから東九州自動車道の開通によって増加している九州と四国の交流人口の拡大、こういったものに対応するためにもですね、是が非でも必要であるということで、工区は3工区に分かれていますけれども、八幡浜道路、夜昼道路、大洲西道路と、先般国にも働き掛けまして事業が進んで行くめどは立っているところであります。

 その重要性、必要性から考えますと、一日も早く開通させて行きたいと思っているんですが、残念ながら一部の用地が取得できていないという状況にございます。これは粘り強く交渉を続けていくしかないんですけれども、我々も誠意をもって対応しているところでありますが、ぜひ相手方さんも、そういった重要度を受け止めていただきまして、ぜひともご協力を賜ればというふうに思っています。

 それがなかったら早期の工事着手ができませんので、ぜひそれが可能となるよう交渉に継続して取り組んでいきたいと思っております。

 

(愛媛新聞)

 名坂道路の時は、行政代執行を行ったと思うが、今回もそういった可能性があるのか。

 

(知事)

 できれば行政代執行はせずに。きっと、この「命の道」という意義というのは分かっていただけると信じていますので、粘り強くやっていきたいというふうに、今の段階では思っています。

 

(南海放送)

 そうは言っても、交渉に当たっては、ある程度期限を決める必要もあると思うが、そのあたりの考えはどうか。

 

(知事)

 いや、あの交渉事なので、今の段階というのは、ともかく誠意を持って、きっと分かっていただけるということを核におきながら交渉するというのが、誠意を持った対応だと思っていますので、今の段階で、いつ、どうだということは決めていません。

 

(あいテレビ)

 関連して、JRの再開発も大幅に遅れるということで、四国4県の県庁所在市の駅の中で、玄関としては一番ちょっと残念な状況になっているが、そのことについてはどう思うか。

 

(知事)

 これは最終的には、残り物に福があるという形でですね、完成したときに少し(時間が)かかったけれども良かったね、という結果にもっていけるように頑張っていきたいと思っています。

 もともと、JRの場合は、国の予算の問題もありましたので、スケジュール感がちょっと当初とは変わってはきていますけれども、順調に着実に進んでいると思っています。

 また新幹線の問題なんかも出てきていますので、そういった新しい要素も含めて、しっかりとした形で着地させていきたいというふうに思っています。

 

(産経新聞)

 新幹線に絡んで、事業の中で、例えば新幹線用のホームとか高架を立てるスペースとかを、具体的に計画の中に入れるというような考えはあるのか。

 

(知事)

 可能性はゼロではないと思います。

 今の段階では、各調整も必要になりますから、できる、できないということは申し上げられないですけれども、当然のことながら検討事項には入ってくると思っています。

 

(愛媛新聞)

 四国の第1地銀4行が結んでいる包括提携の四国アライアンスについて、4行の中で伊予銀行が唯一証券子会社を持っているということで、いよぎん証券から他の3行に商品を提供するという取り組みが4月28日から始まり、実際にアライアンスとしての取り組みが具体化してきている。

 全国的には銀行の統合という動きもある中で、あくまでこの4行については、独立の経営を維持したまま連携をすることで地方創生を図って経営基盤を強化するということをうたっているが、こうした連携の動きについて、知事はどのように受け止めているのか。

 

(知事)

 はい、金融機関っていうのは、経済の中で言えば、血を送るという非常に重要な役割を担っているというふうに思います。そういう中で、銀行、金融機関を取り巻く環境というのが大幅に変化しているということも実感しています。

 そもそも日本の金融機関というのは、お客様から預かったお金、それを担保至上主義で、担保をしっかりと取ったうえで貸し出して、その利ザヤで収益を上げるというのが基本でありましたけれども、そういう単純な図式だけでは経営が成り立ちにくい時代を迎えています。

 当然のことながら、ファンドの提供であるとか、今までとは違った融資の取り組みも模索していかなくてはなりませんし、また、法律の改正によって銀行と証券の垣根も低くなって相互乗り入れというものも可能になりました。

 ここへ来て、もう一つ問題が出ているのは、日銀のマイナス金利の導入であります。経済原則からすれば、マイナス金利というのは、非常に理論的にあり得ない形だと思っています。今回、その経済政策を重視する中でとった極めて異質な対策ではないかなというふうに個人的には思っています。このマイナス金利というのが拡大する、あるいは長期化することによって、自動的に金融機関の収益というのは圧迫されていくことにつながります。これが、現実に今、全金融機関に立ちはだかっていますから、当然のことながら全金融機関の収益が、この影響で下がっていることは言うまでもないところであって、そういう中で、地方の銀行については、生き残っていくすべを、それぞれが考えていかなければならない時期を迎えているのだろうと思います。

 もちろん選択肢の一つとして、合併による規模拡大、これもまた一つの選択肢だと思うのだけれども、果たして、それが唯一の答えかというと決してそうではない。

 例えば、地方自治体に置き換えてみてもですね、市町村合併を行う、あるいは都道府県合併を行う、それで全てが解決するかといったら、決してそうではないわけですよね。もちろん規模の優位性はあるのだけれども、それ以上に地域の独自性というもの、個性というものを残してこそ、初めて魅力というものが永続していくものだと思っていますから、例えば行政でも、広域連合等というやり方も一部で始まっていますから、そういう合併もあり広域連合もありというのが自治体の姿でもあるので、金融機関でも同じことが言えると思うんですね。

 ですから、生き残るための次なるステップということは、全金融機関がマイナス金利の導入等をきっかけに考えざるを得ない状況に置かれた。その中で選択肢として、こういった四国での地銀の連携というのは、一つの方法としてありだろうなと思っています。それぞれが経済の重要な役割を担い続けるために、いい選択をしてほしいというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

 先般、今治市で発生した殺傷事件について、警察の任意の取り調べ後に参考人の女性が自殺したことで、県警の対応を問題視する声があがっているが、この件についての知事の所感はどうか。

 

(知事)

 まああの、正直言って、県庁本体で捜査権があるわけでもないので、つまびらかな捜査情報等は持っていないんですね。ですから、その情報がない立場の中で、あれこれと捜査に関するコメントは、できる立場でもないし差し控えさせていただきたいと思います。

 ただ、ニュース等で住民の皆さんの声が届けられていますけれども、真実が明らかにならない限り、住民の皆さんの不安というものは決して払拭できないので、ともかくしっかりと真実にたどり着いて、事件を解明していただきたいと心から願っています。

 

(NHK)

 県警は、捜査は適正であったと繰り返しているが、この一連の捜査についての検証の必要性、あるいは県民への説明という部分について、知事はどう考えているのか。

 

(知事)

 これは事件の全容が解明された段階で、県警がいろいろ検証をされるのではないかなというふうに思っていますので、今、その中身、先ほど申し上げましたように、全く情報がありませんから、コメントできるような状況にありません。

 

(愛媛新聞)

 憲法記念日の3日に安倍首相が新しい憲法を2020年に施行したいという発言をしたが、そのことについての知事の所感はどうか。

 

(知事)

 そうですね。戦後数十年たって、憲法というのは人間が作るものですから絶対というものではないというふうに思いますけれども、ただ、何度かこの会見でも申し上げたことなんですけれども、「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「恒久平和主義」という日本国憲法が根っこの部分で抱えたこの三つの原則については、これはもう絶対に崩してはいけないというふうな気持ちは、法改正の議論に参加される全ての皆さんにぜひ持っていただきたいと個人的に思います。それは国民の共通した願いでもあるというふうに思います。

 ただ、社会や時代の変化に伴って部分的にですね改正していく、例えば地方自治の問題なんかは分権が進んでがらりと変わりつつあるんですね。そうすると、そういった中で地方と国の関係がどうあるべきかとか、こういった点については先程の三原則とは、また違った分野でありますから、こういったところについては、やはり変えていく必要はあるのではないかという時代に入ったと思っています。

 改正論議を進めるということは大いに結構なのですが、やはり日本の国の根幹の部分を担う法ですから、絶対に拙速にやるべきではないと。十分に議論、審議をするということが大事だと思っていますので、乱暴な議論は絶対にしていただきたくないなと。衆議院、参議院の両院で、いろんな議論を積み重ねた上で国民に問いかけるという、そのステップを重視した議論を求めていきたいと思います。

 

(愛媛新聞)

 9条に自衛隊を位置づけるという点についてはどうか。

 

(知事)

 この点は、本当に慎重に議論すべきだと思いますね。書き方によっては曲解されるおそれもありますから、この点については、本当に慎重にも慎重に議論をするということが重要だと思っています。決して解釈でいかようにもとれるようなことにしてはいけないというふうに思いますね。

 

(愛媛新聞)

 今月9日から本格出荷が始まった養殖スマ、「伊予の媛貴海」について、初出荷後の手応えと、次のシーズンに向けての種苗生産の状況などはどうか。

 

(知事)

 まずですね、当初、昨年の11月か12月に2.5キログラムまで成長して、ある程度の数を出荷できればいいなというふうに準備をしていたんですが、思った以上に共食い等の発生があったりですね、それから水温の関係で成長が遅れたりというふうな現実に直面をいたしました。

 で、基準を満たしていない状況であればですね、出荷はできたんですけれども、そこは議論をして、やはり「伊予の媛貴海」という高級ブランドを追い求めていくのであれば、品質への信頼性が鍵を握るだろうと。ということは、当初掲げた脂質分25パーセント以上、重さ2.5キログラム以上というのは外せないと。時期は遅れてでも、その基準をしっかり守った出荷の道を選択すべしという判断を当時いたしました。

 その結果、約半年ぐらい遅れてしまったんですけれども、当然、その最中に、これまで先行してトップセールスを中心にですね、全国や海外も含めて、こういうものが出るんですと、世界で初めての完全養殖ですと、全身トロのような食感ですというのを言い続けてきたので、あれいつになったら出てくるんだと、まだかまだかという問い合わせが、県にも漁協にも結構来ていたんですね。

 で、うちは品質にこだわりますとうことで、もうちょっと待ってくださいということで言っていたんですが、逆に遅れたことによって期待感がさらに高まったというふうな状況で初出荷を迎えたことを、この前実感しました。

 というのは、卸での出荷の市場価格がキログラム当たり4,000円ぐらいつきましたので、それだけ店舗、各会社で期待感が高まっているということが、そこに現れたのだろうと思います。

 今回、ここに至るまで、愛媛大学と愛媛県で研究してきた成果もありました。それから生産者の方がその方針を信じてですね、このスマの養殖にトライしてくれた生産者の努力があります。それから、しっかりとした販売をしようという漁協のスタンスがあります。

 さらに、非常にデリケートな魚なので、良い魚ができても物流で失敗したら元も子もなくなるということで、その物流で鮮度を下げない工夫をしなければならないということを考えていた時に、民間会社が、当時、「スノーアイス」と言っていましたけれど、今は「ハイブリッドアイス」という名前に変えたんですけれども、これは海水を1パーセント含んだものを氷にするんですね。普通の氷と1パーセント海水が含有されている氷とでは、鮮度の維持が全然違ってくるというのが実証実験で分かったんですね。これはぜひ、導入しようということで、まさに「媛貴海」にこそふさわしい新しいアイスだということで、この機械も昨年導入をしたところであります。

 こういういろんな方々の英知が結集された、「媛貴海」ですので、まあ、初出荷のときは本当に感無量でございました。

 幸い全国の報道機関も来られましたので、いろんなところで全国放送していただいたんですね。ですから、一昨日以降、問い合わせが殺到している状況でございます。

 ですから、余計にこれからも品質にこだわること。それからもう一つは、まあ、今年はおそらく2,000尾ぐらいだと思いますけれども、今までの検証を行ってですね、まあ、来年はぜひ(大型種苗の配付尾数)1万尾を目指す、将来的には64,000(尾の出荷)を目指すというふうなことでですね、計画的に愛媛を代表する、かんきつでいえば「紅まどんな」のような存在となっていけばですね、愛媛全体の魚の価値が上がっていくことに寄与してくれるのではないかなと思っています。

 そのために、先般の予算で水槽の増設、それから海水の循環システムの投資、こういったものを計上させていただいたところです。


AIが質問にお答えします<外部リンク>