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夏の感染症流行状況(2024年)

ページID:0041518 更新日:2024年4月26日 印刷ページ表示

2024年第1週以降の夏の感染症の発生状況を集計しています。

咽頭結膜熱(プール熱)、手足口病、ヘルパンギーナ(夏かぜの一種)は通常夏季に流行がみられる疾患ですが、新型コロナウイルス感染症流行後は流行時期が変化しています。

2020年は一年を通して流行せず、2021年は例年より遅れて9月上旬から手足口病、ヘルパンギーナの報告数が増加しました。2022年は咽頭結膜熱の報告数が5月中旬から8月上旬に増加し、手足口病、ヘルパンギーナは2021年と同様に夏季に流行がみられず、手足口病は9月上旬、ヘルパンギーナは8月下旬から報告数が増加しました。

県内の発生状況 2024年第16週(4月15日から4月21日)

咽頭結膜熱(プール熱)

咽頭結膜熱の定点あたり報告数は第15週0.27人から第16週0.59人と増加しました。中予保健所を除く地域でみられており、今治保健所、八幡浜保健所、宇和島保健所でやや多い状況です。

この疾患はアデノウイルスによる急性ウイルス感染症で、発熱、咽頭炎、結膜炎といった症状がみられます。

別名「プール熱」と呼ばれておりプールで感染が拡大することがありますが、主な感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染と、ウイルスが付着したタオル、ドアノブ等を介した接触感染です。

感染予防のため、液体せっけんと流水を用いた手洗いを励行し、タオルやコップの共用は避けましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)週別発生動向(過去5年との比較)

咽頭結膜熱(プール熱)保健所別発生動向

咽頭結膜熱患者検体からのウイルス検出状況

咽頭結膜熱 定点当たり報告数の推移
  愛媛県 保健所
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島
定点当たり患者報告数 16週 0.59 0.33 0.33 1.00 0.27   1.00 1.75
15週 0.27     0.80 0.36   0.25 0.25
14週 0.49 1.33 0.17 1.00 0.18   1.00 0.50

報告がない場合は空欄となっています。

手足口病

手足口病の定点あたり報告数は、第12週0.57人から第13週0.68人、第14週0.97人、第15週1.68人、第16週1.76人と4週続けて増加しました。地域別にみると宇和島保健所で多く、今治保健所、松山市保健所でやや多い状況です。

新型コロナウイルス感染症流行前には夏に流行がみられていた疾患ですが、2024年は例年に比べ2か月ほど早く報告数が増加し始めており、今後の動向に注意が必要です。

この疾患はコクサッキーウイルスA16型、コクサッキーウイルスA6型、エンテロウイルス71型などのエンテロウイルスによる急性ウイルス感染症で、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。

口腔粘膜及び手や足などにあらわれる水疱性の発しんを主症状とし、基本的に予後が良好な疾患ですが、口内炎による痛みから水分が取れず脱水症状を起こすことがありますので、こまめな水分補給を心がけましょう。

また、エンテロウイルス71型に感染すると急性髄膜炎や急性脳炎などの中枢神経合併症の発生率が他のウイルスより高いことが知られています。

感染予防のため、液体せっけんと流水を用いた手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

手足口病に関するQ&A 厚生労働省ホームページ<外部リンク>

手足口病週別発生動向(過去5年との比較)

手足口病保健所別発生動向

手足口病患者検体からのウイルス検出状況

手足口病 定点当たり報告数の推移
  愛媛県 保健所
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島
定点当たり患者報告数 16週 1.76 0.33 0.50 2.40 2.55 0.50 0.50 4.25
15週 1.68 0.33   2.40 2.64 3.25   1.75
14週 0.97     1.00 2.09 1.25 0.25 0.50

報告がない場合は空欄となっています。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナの患者報告数は、第14週0.16人から第15週0.43人、第16週0.62人と2週続けて増加しました。地域別にみると宇和島保健所で急増し、やや多い状況です。

この疾患は、コクサッキーウイルスA群、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルスなどのエンテロウイルスによる急性ウイルス感染症で、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。

発熱や咽頭痛、口腔粘膜にあらわれる水疱性の発しんを主症状とし、基本的に予後が良好な疾患ですが、口内炎によるのどの痛みから水分が取れず脱水症状を起こすことがありますので、こまめな水分補給を心がけましょう。まれに髄膜炎や急性心筋炎などを併発することがありますので、発熱以外に頭痛、嘔吐などの症状が出現した場合は、十分注意しましょう。

感染予防のため、液体せっけんと流水を用いた手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

ヘルパンギーナ週別発生動向(過去5年との比較)

ヘルパンギーナ保健所別発生動向

ヘルパンギーナ 定点当たり報告数の推移
  愛媛県 保健所
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島
定点当たり患者報告数 16週 0.62     1.00 0.45 0.25   3.00
15週 0.43   0.17 0.20 0.45 0.25   2.00
14週 0.16       0.09   0.25 1.00

報告がない場合は空欄となっています。

参考

咽頭結膜熱、手足口病、ヘルパンギーナに関するホームページ


AIが質問にお答えします<外部リンク>